『キャリー取引伝説』


『キャリー取引伝説』 ・・・ 「つまり、円を売る理由としての “円キャリー取引”、ドルを売る理由としての “ドルキャリー取引” という具合に、市場で実態以上の虚像がつくられているのではないだろうか」 というコメントが、日経ヴェリタスに掲載されていて、興味を持って読ませてもらいました。
要旨は、「米国の超低金利政策で、”ドルキャリー取引” が新興国などのバブルを招いているというが、そんなに単純なのか?」 というもので、「伝説のなかで、市場に行き過ぎやひずみが出ていないか?」 というもの。 
一例として、「数年前に “円キャリー取引” が話題になったとき、アイスランドでは、個人が低金利の円建てで住宅ローンを借りて、その後返済不能に陥るなどの問題が表面化した」 ・・・ ただ、「騒がれた時と今の日銀の政策金利はほぼ同じか現在の方が低いくらい。 それでも今は円キャリー取引による円安は起こらず、むしろ円高が急激に進行している」 また、「昨年のリーマン・ショック後は、相対的な安全資産としてドルが買われたが、その時も米国はすでに超低金利だった」
マーケットは時として、都合のいいようにテーマ付けしたり、動向を解釈しがち。 ドル安の原因の1つに祭り上げられてる “ドルキャリー取引” が、本当に 「投機的な取引を助長し、高金利通貨(資源国通貨)買いにつながってるのか?」・「単純に米国の政策金利を上げればいい話なのか?」 ・・・ 実際にFX取引する私たちは、もしかしたら “行き過ぎ” に加担してるかもしれないし、”キャリー取引伝説” を創り上げてる一人ひとりかもしれませんネ。

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