スイス中央銀行の結論は、「ユーロにペッグを、あえなく “見送り”」 に、マーケットは肩透かし! ・・・ 『スイスがペッグ制なんてありえない』 って思っていても、中銀副総裁という立場で “可能性” を示唆した発言だっただけに、マーケットの淡い期待が失望に繋がっちゃいましたネ。 いまごろ副総裁は、「余計なことを言っちゃった」 って、たぶん反省しきりでしょう。
【スイスフランを巡る一連の推移】
03日 ◇スイス中銀が政策金利の誘導目標を「0.0~0.75% ⇒ 0.0~0.25%」に引き下げ
◇準備預金額を「CHF300億⇒CHF800億」
05日 ◇S&Pが米国債を「AAA⇒AA+」初めて格下げ
08日 ◇G7財務相・中央銀行総裁が声明採択
09日 ◇スイスフラン、対ユーロ・対ドルで最高値更新
◇FRBが「超低金利政策を2013年半ばまで継続の可能性」を示唆
10日 ◇スイス中銀が「準備預金額をCHF800億⇒CHF1200億」
◇NY金先物が1800ドル/トロイオンス突破
11日 ◇スイス中銀副総裁が「ペッグ制」を示唆
14日 ◇「スイスの政府と中銀がスイスフランの目標設定の可能性について議論してる」
と地元紙が報道
17日 ◇スイス中銀は「準備預金額をCHF1200億⇒CHF2000億」
(参考・日経QUICK)
そして前日の “独仏首脳会談” も、「金融取引課税の検討」 がマーケットに不評をかってしまい、さらには欧州債務問題の解決には具体案が示すことができず、そして水面下で意見を擦り合わせてるとささやかれてとはいえ 「ユーロ共同債券発行構想」 をあらためて否定しちゃって、見掛け倒しの会談だった(?)
ってことで、欧州市場は、前日からのユーロ売り + ポンドは英雇用統計の悪化やMPC議事要旨で「前回利上げを支持した委員が据え置きに転向」のサプライズにポンド売り、スイスの買い参入も ・・・ あれよあれという間にユーロ・ポンドに買い戻しと、欧州市場は支離滅裂の様相┐(´.`)┌
・・・ この際どうでもいいから、しばらく影の薄いドル円へ、ちょっぴりチョッカイを出しみよか(б。б)☆゛ っていうノリで、ドル円も勢いづかしてほしいな!
さて、このあとの注目イベント・・・
21:30 7月生産者物価指数(市場予想・前月比0.1%)
23:30 週間石油在庫統計(同-50万バレル)
26:20 タカ派・ダラス連銀総裁が講演
╋╋ Tokyo/London Financial Market Summary ━━━━━━━━ ╋╋
(16日17:00) ⇒ (06:00) ⇒ (17:00) ⇒ (21:00)
USDJPY = 76.87-88 ⇒ 76.75-80 ⇒ 76.59-61 ⇒ 76.40-45
EURJPY = 110.67-71 ⇒ 110.65-70 ⇒ 110.21-25 ⇒ 110.85-90
GBPJPY = 125.60-65 ⇒ 126.40-45 ⇒ 125.90-95 ⇒ 126.30-35
EURUSD = 1.4397-98 ⇒ 1.4405-10 ⇒ 1.4389-91 ⇒ 1.4500-05
(一部修正)
◇ 日経平均株価終値: 50.17▼0.55%の9,057.26円。 TOPIX: 2.41▼0.31%の776.65。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
[17日午前のBlog] ―― ユーロに失望売りも「ホッ」除外なし! ――
(略)・・・ Fitch Ratings(*)は、米長期国債の格付けを “Fitch Affirms United States at AAA; Outlook Stable”(「トリプルA」で維持、格付け見通しは「安定的」)としましたネ!
(*) http://www.fitchratings.com/index_fitchratings.cfm
・・・ これでマーケットは落ち着きを取り戻すかもしれないけど、FRBが超~低金利政策の時間軸(2013年半ばまで継続)を示してから1週間たって、そろそろ米国債の買いも一巡って見方もあるようで、これからがドルの正念場!?
++—–++ 米国債の現況 ++—–++
・Fitch ……「AAA」 Outlookは 『Stable』(8/16)
・Moody’s …「Aaa」 Outlookは 『Negative』(8/2)
・S&P ……「AA+」 Outlookは 『Negative』, 「今後2年以内にさらに1段階格下げ」の可能性を示唆!(8/5)
オマケに、国際分散投資のベンチマーク・MSCI(*)の 「定例の指数構成銘柄の見直しで、“標準指数(Standard Indices)” 日本株の組み入れや除外なし」(日経)・・・ 前回5月には日本株を20銘柄も削除してただけに、“ホッ!”
(*) http://www.msci.com/